TIPS 7. 曲の途中や末尾で不完全小節を作る方法

【対象グレード】Finale

曲の途中や末尾で不完全小節を作る方法

弱起(アウフタクト)で始まる曲などで、曲の途中や末尾で不完全小節を配置するケースがよくあります。このような場合は、Finaleの拍子記号ツールを駆使して、特殊な拍の設定を行なう方法が簡単です。

例題として、このような楽譜を作成してみましょう。


 

【手順】

休符で埋めない設定で音符を入力

(1)まず、新規ファイルを作成して調性を設定したら、拍子記号は4/4のままこのように音符を入力してください。

音符の入力はいずれの方法でも構いませんが、ステップ入力では「未入力の拍は休符で埋める」を、高速ステップ入力の場合には「編集枠から抜けるときに休符で埋める」のチェックを、それぞれの「〜入力オプション」のメニューを開いた上で外しておいてください。

空の部分を残す

(2)このように、①〜④の箇所が何も入力されておらず空の状態であることを確認してください。

「選択項目を増やす」をクリックしてオプション項目を表示させる

(3)「拍子記号ツール」を選択し、①の小節をダブルクリックします。

すると拍子の設定画面が開きますが、右上の方にある「選択項目を増やす」をクリックしてオプション項目を表示させます。

オプション項目で詳細を設定

(4)オプション項目が開いたら、このような設定を施してみましょう。実際の拍子は1/8拍子に設定し、「表示専用に別の拍子記号を使う」にチェックを入れて、こちらには4/4を設定します。

オプション項目で詳細を設定

(5)③の小節も上記と同様の設定をします。

(6)②と④の小節はこちらの設定を施します。実際の拍子は7/8拍子に設定し、表示専用の拍子は4/4です。

「小節番号にカウントする」のチェックを外す

(7)以上で不完全小節の設定は完了ですが、このままだと不完全小節も1小節としてカウントされてしまって小節番号の表示が意図しない状態のままです。

「小節ツール」を選択し、①と③の小節をダブルクリックすると表示される「小節の属性」ウィンドウから「小節番号にカウントする」のチェックを外していきましょう。これで、これらの小節を無視して小節番号が割り振られます。

レイアウトを微調整すれば完成

(8)レイアウトを整えれば…完成です!

「拍子記号ツール」の「表示専用に別の拍子記号を使う」機能は、このような不完全小節の処理をする以外にも、カデンツァの挿入や拍の無い小節を表現する際にも便利な機能ですので、ぜひマスターしておきましょう。


 

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《Finaleの基本操作を学べるリソース》

  • 譜例で操作方法を検索(Finaleオンライン・ユーザーマニュアルより。Finaleで可能なこと、それを行うための操作法が一目で分かり、初心者の方には特にお勧めです。)
  • クイック・レッスン・ムービー(Finaleの操作方法や便利な機能などを30〜60秒程度の短い映像でご紹介しています。)

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