2014年9月26日にPrintMusic 2014日本語版が発売されました。既にFinaleを所有されている方にとってはPrintMusicの存在は一見関係ないようにも思いますが、FinaleとPrintMusicをうまく組み合わせて活用されている方も実際にいらっしゃいます。本記事は、FinaleユーザーがPrintMusicを併用することの可能性やそのメリットについて考察・提案するものです。
コンピューターの低価格化やクラウドサービスの普及によって、最近は1人で何台ものコンピューターを所有して、例えば、書斎のデスクトップ、家族共用のもの、仕事場用、持ち運び用小型ノート、というように複数のマシンを使い分けていらっしゃる方も多いことでしょう。Finaleをインストールできるのは1ライセンスあたり2台までなので、所有している全てのコンピューターにFinaleをインストールすることができません。そんな時にPrintMusicを追加導入するという選択肢が考えられます。Finale 2014とPrintMusic 2014のファイル形式は同一で互換性があります。じっくり時間をかけて編集する時はデスクトップにインストールしたFinaleで、居間で作品をチェックしたり、外出する時にはノートブックにインストールしたPrintMusicで作業する、なんて使い方もスマートですね。
例えば、オーケストラの楽曲を吹奏楽用にアレンジする時など、もっとも時間がかかるのがオリジナル・スコアの音符入力です。自分はFinale 2014を持っているけど周りの人は何も持っていない…、バンドのメンバーにもFinaleを導入してもらって分業できればいいのだけど…、しかしFinaleは簡単にお薦めできるような価格でもないし…。そんな時にはPrintMusic 2014を導入してもらいましょう。PrintMusicにはFinaleと同様に高速ステップ入力機能が搭載されているので入力もサクサク。A君は木管楽器、B君は金管楽器、C君は打楽器、D君は弦楽器などというように分業して、入力が完了したデータをFinaleで集約すればオリジナル・スコアのデータが完成。これをベースに編曲に取り組めば何倍も早く完成にこぎ着けられることでしょう。もちろんFinaleで仕上げたデータはPrintMusicでも開いて編集することができるので、校正やパート譜の編集も協業できることでしょう。
既に、多くの学校や音楽教室で、FinaleとNotePadを組み合わせた体験型作曲レッスンを取り入れて成果を上げておられるようです。しかし、NotePadでは使用できる記号の少なさやレイアウトの調整が不自由なため、ある程度のレベルまで到達すると必ず限界が訪れます。そんな時にはPrintMusicにアップグレードするのがお薦めです。PrintMusicなら、NotePadとは比較にならないほど色々な操作が可能になります。また、Finaleに収録されている「音楽教育用ワークシート」も、PrintMusicでご活用いただけるでしょう。