Finale 2014がやってくる!〈後編〉

Finaleが誕生してから25周年を迎える2014年。この記念すべき年にふさわしくFinaleは大きな進化を遂げました。
デザインの刷新、ファイル形式の変更、Mac版におけるフレームワークの載せ換えといった大きな進化とともに、数々の新機能を追加。
これらの機能向上は作業上のストレスを軽減し、創作への集中を高めることに繋がっています。
以下に、具体的な変更事項や新機能について紹介して参りましょう。


※使用している画像はただいま開発中の日本語版を用いています(2013年12月現在)。完成版では変更となる可能性があることをご了承ください。

(7)スコア譜とパート譜とで独立して調整できる項目が増加
パート譜の作成には欠かせないパートリンク機能。スコア譜とパート譜の内容は互いに同期されていますが、場合によってはスコア譜だけあるいはパート譜だけ独立して異なった調整をしたい場合があります。そのような時に用いる「リンクを解除」機能の対象に新たに道具箱ツールでの編集項目が加わりました。

赤丸で囲んだ箇所のように、スコア譜に影響を与えずにパート譜のみ道具箱ツールでの連桁調整が可能
赤丸で囲んだ箇所のように、スコア譜に影響を与えずにパート譜のみ道具箱ツールでの連桁調整が可能(クリックで拡大)

(8)変形図形を拍に割り当て可能に
松葉型クレッシェンドやオクターブ記号などの変形図形はこれまで小節に付随していていましたが、Finale 2014ではこれらの変形図形を拍単位に割り当てられるようになりました。不揃いな長さになりがちな変形図形も自動的に最適なサイズに調整する機能も搭載。

変形図形を拍に割り当て可能に
変型図形を配置する際、拍のガイドが表示され自動的に適切な長さに調整されるので、他のパートと縦の線を合わせるのも容易


(9)パーカッションマップの設定がより簡単に
多くのFinaleユーザーを悩ませていたことの一つにパーカションマップの設定の煩雑さが挙げられます。
Finale 2014の「パーカッション・レイアウト設計」のパネルではいくつかの項目が追加され、より快適にパーカッションの設定を行うことができるよう配慮されました。

(10)HumanPlaybackがより快適に
プレイバック時に人間的な表情を加味する人工知能HumanPlayback。これまでHumanPlaybackのエンジンは外部プラグインとして機能していましたが、Finale 2014からはFinaleの内部機能として動作するようになり、処理速度の向上をもたらしました。


(11)トラックパッドでのズーム操作やフルスクリーンモードに対応(Mac)

トラックパッドでのズーム操作により編集中の画面の拡大縮小が行えるようになりました。
また、デスクトップ領域を最大限に活かせるフルスクリーンモードにも対応。これにより特にノートパソコンでの操作性が飛躍的に向上します。



(12)Garritanの音色追加でリアリティに磨きをかける

新しく以下の音色が追加されました。特殊管や特殊奏法の音色も含まれ、よりリアルなプレイバックサウンドをお楽しみいただけます。

・Alto Flute ・Banjo
・Bass Flute ・Celtic Harp
・Fife ・Full Strings Col Legno
・Eb Clarinet ・Snap Pizz
・Contrabass Clarinet ・Ethereal Orchestra 1
・Octave Winds Mix ・Supernatural Orchestra
・Silvery Winds ・Basic African Percussion
・Silvery Choir ・Earth Drums
・Piccolo Trumpet ・Percussion Toys!
・Euphonium solo ・Tablas
・Flugelhorn ・Steel Drums

全ての音色はこちら(PDF)からご確認いただけます

(13)スキャン入力の精度が向上

Finaleに付属する楽譜スキャンユーティリティ「SmartScore Lite」が「X2」にバージョンアップしました。スキャン入力時の認識精度の向上が期待できます。



Finale 2014の主な新機能について前後編に分けてご紹介いたしました。
この他にも、メニューが整理されて合理的になったり、これまで見られた不具合のいくつかが修正されたりと、目に見えない進化も多数あります。
Finale 2014の登場まで今しばらくお待ちください!